人間の証明 《1977年 133分》

 棟居(松田優作)は子供の頃に、目の前で父親が米兵による集団リンチに遭い、殺害されるという悲しい過去を持っており、自分しか信じられなくなってしまった。棟居が本庁に配属された直後、身元不明の黒人のジョニー・ヘイワード(ジョー山中)が死体で見つかる。何の手掛かりもないまま過ぎていく日々。棟居は手掛かりを求め、ジョニーが育ったハーレム街へと足を運ぶ。
とうやら、ジョニーは日本人の母親に会うために日本に来たようだ。しかし母・八杉恭子( 岡田茉莉子)には忌まわしい過去であり、ジョニーは米兵に集団レイプされて出来た子供だったため、ジョニーを冷たくあしらう。困った恭子はジョニーを殺すために公園に呼び出す。

 夢にまで見た母に会えたジョニー。何とその母にナイフで刺されてしまう。だがナイフは浅くしか刺さっていなかったものの、母の真意を知ったジョニーは、「ママにとって、僕は邪魔な存在なんだね」といい、ナイフを深く刺すのだった。

 「どうして僕を産んだの?」という何とも悲しい物語。母を思う息子の最後を思うと泣けてくるね。主題歌の「Mama, Do you remember…」も心に染みる。キャストの演技の重厚さは圧巻だな。その分、ファッションショーのシーンは邪魔だったけど…。それから、棟居の父親が死んだ原因が八杉で、父を殺したのはアメリカで棟居の相棒となる男って無理があるよね。最後、八杉の自殺を止めないし。
後、岩城滉一は北の国からの頃と声が違うな。77年から82年までの間に何があったのだろうか?煙草や酒焼けかな…。そしてジョニー役のジョー山中って内田裕也の一味か。吉田豪の話で、この人が死に、ホタテマンが闘病中だったこともあり、内田の暴走を止める人がいなかったってのを思い出した。

 

野性の証明

 これは途中まで意味が分からず、高倉健が薬師丸ひろ子をつけ狙う映画なのかと思ってみていた。犬神家の一族、人間の証明の後の3部作だけあって、残忍な殺戮のシーンあり、ヤクザとやり合うシーンあり、ラストは軍隊と戦うなど意味不明。でもこれが角川って感じ…。
自衛官には丹波哲郎と松方弘樹。三國連太郎と舘ひろしが親子、ヤクザの役には梅宮辰夫、刑事役には夏木勲(今は夏八木勲)と濃い。チョイ役でも田中邦衛、成田三樹夫、寺田農、田村高廣、原田大二郎と今見ると豪華すぎ。だけど、意味不明。本当、角川。